白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第4章 消せない昔、消えない今(後)
鉄朗の顔に
またグッと来て
『分かってるなら
意地悪しないでよ…』
早く早くと腰を揺らしてしまう
「…ヤバイな
あんまり育て過ぎたら
ライバル増えまくって
俺の身が保たねぇかも」
チュウッと首筋に
赤い痕を残して
「その顔も声も仕草も…
俺以外に見せんなよ
姫凪の全部
俺だけにちょうだい?」
少し不安そうに私を抱き締める
『鉄朗以外に?
そんなのあり得ないよ
なんでそんな事言うの?』
不思議そうに見つめる私に
「開花させたいのに
色っぽくなっちまったら
他の男からエロい事されるかもって
思っちゃって
不安なんですぅ!!」
駄々をこねる様に叫び
ガシガシと頭をかく鉄朗
確かにエッチな事に
興味も出たし
怖さも感じないし
もっと気持ち良い事を知りたいと
素直に思ってる
でも、でも、ね?
不安になる要素は一つもないんだよ?
鉄朗とこういう事になって
初めて気付いたの
私が今まで出来なかった理由
トモノリ(元カレ)に
濡れなかった理由が。