第4章 消せない昔、消えない今（後）

「…もっと奥触ってほしいんですかァ？
エッチだな…」

トーンを抑えた声が
優しくナカを進む指が
痛みより大きな快感を与えて来る

「痛くねぇの？
結構すんなり入って行くんだけど？」

意地悪な笑顔から
逸らす顔を

「こらこら、どこ見てんだ？
俺を見とけって
気持ちよさそうにトロケた顔
チャント見たい
ほら、姫凪。
チューしよ？」

こちらに戻せと
キスが降る

次第に激しくなる口付けに
無我夢中で応えてると

「だいぶ慣れたみたいだな
音、聞こえるか？姫凪」

さっきとは比べ物にならない
快感が身体を穿いた

『え、ぁ…ダメ…ｯｧ！』

「腰こんなに揺らしといて
"ダメ"はナイよなァ？
もっとシテってお強請りしてみろよ」

グプグプと愛液を掻き混ぜながら
肉壁を引っ掻き
奥を手前を刺激する様に
出し入れされる長い指が

「言えないなら
今日はここまでだ」

ピタリと止まって
ユックリ抜けていこうとする