第1章 キミと俺のハジマリ

一人残されたリビング
噛み付かれて残った歯型を見つめ

「…噛み付いた代償
高くつくかもよ？
姫凪ちゃん」

ぺろりと指を舐めて咥える

間接キスとか
何してんだろ…まだ酔ってんのかな。

これも含めて帰ったら
ナナに謝らなきゃね

大きくため息を吐いて
ベットに戻る
少し昂ぶってた心臓は
あっという間に落ち着いて
俺を眠りへと引き込んだ

きっとオカシナ夢
一瞬の気の迷い

姫凪ちゃんとの出会いは
俺の中でそう処理された