白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第1章 キミと俺のハジマリ
なかなか開かない部屋のドア
その奥で泣いてる気がして
「入って良いかい?」
小さくドアをノックした
『あ、すいません…出ます』
涙声にズキンと心が痛くて
そっとドアから離れると
ピンク色の可愛いパジャマを着た
姫凪ちゃんが
部屋から出て来た
「歩ける?
とりあえずソコに座って?」
なるべく冷静に誘導して
向かい合わせに腰を掛けた
「俺が100で悪いから
クロちゃんには俺が言う…
ホントにごめんね?」
俯く姫凪ちゃんに声を掛けると
『…鉄朗には…言わないで…
知られたくない…』
細い声が返って来た
気持ちは分かる
未遂だし無かった事にしたいだろう
俺だって夢でしたで
無かった事に出来たらって思うよ