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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


弱くてズルい私の声に返ってきたのは

「姫凪ちゃん本当に良いの?
秘密が出来ちゃうんだよ?
俺とは殆ど合わないけど
クロちゃんとは毎日合うんだよね?
辛くないのかい?」

正しいしかない言葉達
分かってる
秘密を守り通せる程器用じゃない
今なら笑って許してもらえるかも知れない
だけど

『言えない…
鉄朗以外の人とあんな事…
やっと…鉄朗と幸せになれたのに…
言いたくない…
お願い…及川さん
黙ってて下さい…』

言えないのは行為じゃない。
あんな気持ちになった事を
及川さんに男性を感じて
それに溺れてしまいそうになった
あの気持ちを伝えるのが

『及川さん…お願い』

怖くて辛くて堪らないの。
ごめんね、鉄朗…。

及川さんはしばらく困った様に
顔を顰めて大きな溜息と共に
了承してくれた

近い距離にヤッパリ跳ねる心臓に
罪悪感を覚えながら
さっき愛し合ったベットに
再び潜り込む
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