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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第7章 新たな幕開け


肩を揺らす手は拒否されて

「…ん、起きたくない…」

『え、でも…ご飯冷めちゃう…』

「あと五分ー」

仕方なくラップを掛けようと
立ち上がろうとした身体が

「もうちょっと…だけ…」

『及川さん!?』

グイッと抱き寄せられた

起きてる?
わざと!?

『及川さん…風邪引く…』

「んー…あとちょっと…」

わざとじゃないって事は…
頭に蘇る記憶

これ、知ってる

『及川さん、起きて…』

「いーやーだー…
おとなしくしてなよ」

こうなる!
あの日あの夜な記憶を
なぞる様に
私の身体は
及川さんの腕で拘束されて

「ラッキー…じゃあ、おやすみ」

身動きが取れない

ただ一つ違うのは

『…起きて…
誰の夢を見てるの?』

私の気持ち。

今度は間違いじゃなくて
他の誰かと思ってじゃなくて

私を抱きしめて欲しい…

『…苦しい…デス…』

誰かの代わりかも
誰かと間違って居るのかも

そう過るのが辛過ぎる
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