第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

すると

『…嫉妬、だけ、ですか？』

下げた頭を少しだけ上げて
姫凪ちゃんが
チラチラハナちゃんを見る

「え？」

『鉄朗の事…好きなんじゃないの？』

「いや、うん…ちょっとイイなって
思ってた…」

『やっぱり…』

もしかして女同士の修羅場！？
そういうのに割り込むのは
慣れてないけど
いざとなったら
身を挺して…

そんな事を考えて身構える俺の後ろから

「ダイジョブだって
もう俺らのミッションは達成してる」

孤爪チャンが声をかけてきた

「いや、でも…」

「まぁ見てなよ」

余裕の孤爪チャンに
とりあえず深呼吸して
様子を伺ってると

『もう！鉄朗の人タラシ！
まだ会って間もないのに
好かれてんじゃないわよー！
バカバカ！』

怒りの矛先は
ガッツリとクロちゃんに向かっていく

「お、おい！
落ち着け姫凪！
俺がオマエ以外見るわけねぇだろ！」