第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

ハナちゃんの声に
小さく溜息を漏らし

「…やっぱりね。
それで親父さんに
ワガママ言ったわけ？」

更に問い詰める
オイオイ。
追い打ちかけるのかよ！

「孤爪チャン、もう良いじゃん
ハナちゃんも反省してるだろうしさ
ね？そうだよね？」

慌ててフォローする様に
ハナちゃんの背中を擦りながら
話し掛けるけど

「甘やかしちゃ駄目だよ
及川サン」

孤爪チャンの視線も口調も
鋭くなっていく

「自分のした事の重大さを
解らせないと。
キミのせいで
沢山の人が傷ついて
おれ達も朝っぱらから
振り回されてるんだ
そこの所わかってる？」

こんなキャラだっけ？って思うくらい
容赦なく責める
孤爪チャンに
俺の方がオロオロしてしまう

「ごめんなさい…
後悔…してる…」

「本当に？
本当に後悔してるなら
全面的に協力してくれるよね？」

「…うん。
私に出来る事なら…」