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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


情報が多すぎて
混乱する頭の中

研磨やオイカーくんが
敵に寝返るなんて
普通に考えりゃあるわけねぇのに
イライラピリピリ
尖りまくる神経

「黒尾くん…」

俺に触れようと伸びる
ハナちゃんの手を
苛立ち任せに
払い除けようとした

その時。

『…触らないで!!』

俺の前に飛び出して来た
小さな影

揺れる長い髪からは
慣れ親しんだ
シャンプーの香り

「…姫凪」

『ハナさんも
及川さんも
鉄朗に触らないで…!
鉄朗は…私の…大切な人なんだから!』

耳に響く声を
処理するまで
しばらくかかるほど
こんがらがる思考回路は

「…姫凪、怒ってないのか?」

素っ頓狂な声を吐き出させた

『怒ってる!!
すっごい怒ってるに決まってるじゃない!
バカバカ!鉄朗のバカ!!』

…デスヨネ!!
怒ってますヨネ!!

じゃあなんで…
こんなに必死に
俺の前で息を切らせてるんだ?
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