第20章 ¨好き¨の意味【十四松】※
そして、事後。
私たちは乱れた着衣のまま、向かい合わせに座っていた。
「…十四松」
「は、はいッス」
「何か私に言うことは…?」
「え、と…すっ、すいませんっしたぁ!!」
気付いたのは、全てが終わってからだった。
雰囲気に呑まれてしまっていたせいかなんなのか分からないけど、私たちは大事な大事なあることをすっかり忘れたまま、コトに至ってしまっていたわけで。
「し、死刑だけは勘弁してくださいっ!」
冷静になった今、こうして私も彼も事の重大さに気付き、こんな有り様になってしまっているというわけである。
まぁ、これで相手がおそ松辺りなら一回殺害するんだけど、
十四松は…わざとじゃない分、憎みきれないのよね。
「ふぅ…死刑になんてしないわ。私も忘れてたんだからお互い様。危険日じゃないし、多分大丈夫…だと思う」
「ぼ、僕、立派な父親になりマッスル!」
「話聞いてた?!」
も、もう、調子狂うなぁ…それにしても私、とうとう…あああ今夜も眠れないぃぃ…っ!
「、お、怒ってないの?」
「え?…ま、まぁ、今回だけは許す…今回だけよ?」
「!だけって、次もあるってことッスか!」
…はい?
「あー、えーと、十四松さん?あなたは何か勘違いを「うわーいっ!大好きーっ!」どーんっΣ「ぐっふッ!ちょ、せめて先にシャワー浴びさせて…」
ガラッ「ただいまー」
「「!!!」」
う、嘘!このタイミングで誰か帰ってきちゃった…!?