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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第36章 35 Melody.




(ふぅ……疲れたな……)



その日の晩。
クタクタになった足を伸ばしながら、買った服が入ってる紙袋を眺める私。

どんなのだったっけって中から取り出してみると……やはりかなりのザックリ感で、着てもないのに照れてしまう。



(ていうか下買ってな––––)
「っ?!」



今あるパンツで合わせるしかないか……なんて思っていたまさにその時。
突如鳴り響いた着信音に驚いて、私は思いきり身体を跳ねさせた。


見てみると相手は天。
仕事、終わったのだろうか。



(びっくりした……)
「も、もしも––––」

「どういうつもり」

「……え?」
(なんで怒ってるの……?!)

「ラビチャ、見てないでしょう」

(あ……)



今日は1日行動していたから、スマホを全然触っていなかった。

慌ててラビチャを確認すると……



【今移動中。】

【今日はオフでしょう?予定は?】

【……既読つかない。】

【。】

【……いい加減見なよ。】

【連絡して。】



と、何通ものメッセージが届いていて冷や汗をかく。

買い物行くって天には言ってなかったし、何より大量のメッセージを全て無視していた事に申し訳なく感じた。



「ご、ごめん……!今日忙しくて……」

「確認すら出来ないくらい忙しいものって何」

「そ、それは……」

「……答えて」

(うっ……別にやましい事じゃないのに言いにくいのはなんでだろう……っ)



陸達と買い物してたんだ。


そう言えばいいだけなのに……何故か私は言葉に詰まる。

えっと……。
今日は……その……。

多分天が不機嫌だから、なかなか言い出せないだけなんだろうけど……

彼ってば急に弱々しい声でこう呟いてきたんだ。



「……キミから連絡がなくて」























〝心配した……〟





◆35 Melody.END◆

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