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第1章 春
夕方6時
駅はもう人で込み合っていた。その中で、妙な組み合わせの二人組が対照的な表情をして歩いていた。
「・・・・・あーー!!お前しつこいぞ!!いつまで笑ってんだーー!!」
「ぷぷぷ・・・・・だって・・・・後藤さん・・・・・・」
さっきまでの不機嫌さはどこにいったのか、伊月は楽しそうに笑う。
「・・・・・くそガキめ」
伊月のその笑顔に何も言えず、後藤は悔し紛れにそう呟くのだった。
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