第2章 二重人格
男を置いてホテルの外に出てネオン街に戻る
スマホで時間を確認すると、まだ10時にもなっていない
さっき2万損したからもうちょっとウロウロしてみようかな・・・と思いながらキャバクラやホストクラブが軒を連ねる道を歩く
すると、
ドン!!!
「痛ったぁ~い」
と、一軒のホストクラブから出てきた女の人にぶつかった
・・・というか女の人の方がぶつかってきた
一応あたしは『すみません』と頭を下げたけど、この街にいる女たちは我が強いものだ
「ちょっと、ぶつかっておいて何よその態度!!感じ悪ッ!!」
「ドレス汚れたらどーしてくれんのよ!!」
いや謝らないそっちの方が感じ悪いじゃん
女の人たちは3人、ぶつかったのは特に我の強そうな女
髪巻きすぎの厚化粧過ぎと見るに堪えれないくらいだった
年齢は20・・・いや三十路だな
「ねぇ~、徹ぅ~早くいこ~。超気分悪いから早く癒して~」
と、我の強そうな女が店から一緒に出てきた男の腕を抱いて媚をうっている
キモっ・・・って思いながらお姉さま方はあたしに興味なくなったみたいだからこっそり逃げようとした
でも、そのブス達に囲まれている男の人、ホストっぽいけど凄くかっこいい
茶色がかった流れるようなきれいな髪
スラッとしていて綺麗だけどちょっと筋肉質そうで
夜に映える白いスーツがカッコよさをさらに引き立てている
まぁ、あたしには関係ないか
これからこの人たちはお楽しみ時間みたいだから・・・
「待って」
と、立ち去ろうとしたあたしを呼び止めた人がいた
そのかっこいいお兄さんだ
「君さ、うちで働かない?」