第10章 ミミズクの巣と妖怪の笑み
次の日、学校帰りにまた及川さんが・・・
「夜琉ちゃ~ん!!お疲れ~♡」
また及川さんが懲りずに迎えに来ていた
また女の子たちがキャアキャアしてる・・・あれ?
今日は岩泉さんと知らない顔もいる
その彼も岩泉さんもまた女子たちに絡まれている
『お疲れ様です。あの…』
「あぁ、彼は国見ちゃん。俺のボディガードだよ」
『はぁ…ボディガード…』
・・・の割頼りなさそう
背は確かに高いけどダルそうだしやる気なさそうだし・・・
「今やる気なさそうとか思ったでしょ…?」
『ふぇ!?』
急に国見さんに心の中を読まれてかなり焦ってしまった
国見さんははぁ…とため息をついて車に乗って行った
「あぁ~、ごめんね。国見ちゃんってなかなか気難し子だから」
「ほら、早く行くぞ」
『あっ…行くって…』
「えっ、梟谷のパーティだよ?言ってなかったっけ?岩ちゃんと国見ちゃんも行くって」
『初耳です…』
「なら、今言ったから。じゃあ行くよ。スガくん待ってるから」
『はぁ…』
相も変わらず勝手な人だ・・・
スガさんってことは、ドレスできたのかな・・・
それだけは、内心楽しみだったりする
「じゃあ車乗って」
『はぁ…』
ここまでくると、周りの女の子たちもあたしが来ると何も言わなくなる
・・・てかむしろ関わらなくなってきた
あの子、絶対ヤバいことやってるよ…ていううわさが流れ始めたのだ
はぁ・・・学校ではいい子キャラ通してたのに・・・