第9章 オネエ様と女子力
「よし、下着はOKね。次はデザインだけど…」
結局強制的に下着を5着選んだ
どれも1着何万という代物だった・・・
「夜琉ちゃんは、大人っぽいけどまだ高校生だもんね…タイトは避けて、Aラインか…バルーン辺りかしらね」
と、1人でぶつぶつつぶやきながら何かを考えている
「夜琉ちゃん、好きな色は?」
『えっ…えっと、好きなのは黄色とかですけど、洋服はグレーとかベージュが多いですね』
「そっか、ピンクが似合うと思ったんだけど…」
『ぴ…ピンクはあんまり着ないですね…』
「そっか、分かったわ」
と、菅原さんはメモを続けていた
その後もいくつか質問を繰り返してた
動きやすいのがいいかとか、丈はどこまでOKかとか・・・
そんなことをしていたら、外はすっかり暗くなっていて街の明かりが目立っていた
「はい、イメージが固まったわ。やっくんありがとうね。仕事戻るついでに及川呼んできてちょうだい」
「はーい」
と言って夜久さんはエレベーターに向かっていた
あたしは夜久さんが言ってしまう前に『ありがとうございました』と、頭を下げた
夜久さんは、ニコッと笑ってまた来てねと手を振ってくれた
夜久さんが行ってしまってから数分後、及川さんが戻ってきたあたしは、その前に制服に着替えてしまっていた
「夜琉ちゃん、ドレスできそう?」
「何言ってんのよ及川、あたしが作るんだから当然でしょ。彼女の魅力を120%引き出すドレスを明日の夕方までに作ってあげるわ」
「うん、期待してるよスガくん」
「…じゃあこれ請求書ね」
「うん…って!?何コレ!!こんなだっけドレス!!」
「夜琉ちゃんのランジェリー代も入ってるのよ。きっちり払ってちょうだいね♡」
及川さんが驚くくらいの金額って・・・
ホントにドレスと下着でいくらになったんだろ・・・
想像するのも怖い・・・