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いい子悪い子、愛しい子 《ハイキュー!!》

第35章 黒猫と決戦前夜





*****


夜琉が寝てしまってすぐ、俺はある場所に電話をした


「あぁ、俺だ」


〈何ですか…?俺眠いんですけど…〉


「嘘つけ、木兎が寝た後もお前普通に仕事してんだろ。」


電話の相手は赤葦。こいつに頼みがあって電話をした。足元に白猫のルカがすり寄ってきている。


〈…手短にお願いします〉


「・・・俺のアレってまだ残ってるか?」


〈…あれですか?…それは貴方が木兎さんに頼んで封印(仮)したんじゃなかったでしたっけ?〉


「(仮)ってわざわざ言うな。アレをもう一度使わせてくれ」


〈…彼女のためにもう使わないんじゃなかったんですか?〉


「…今度は彼女のために使うんだ」


俺の空気を察したのか、ルカが足元から離れていった。

すると、ケータイの向こうで赤葦が誰かと変わった。
赤葦が事情を話してそいつと変わった。


〈おい、黒尾〉


「…木兎」


〈お前、もう武器は持たねえんじゃねえのか?〉


「…でも、今使わねえと…俺がここにいる意味がねえんだ。頼む…もう一度だけだ…」


〈・・・。〉


いつもはうるさい木兎が電話越しにすごく静かにため息をついた。


〈赤葦、アレもってこい…。…いいんですか?…あぁ、責任は俺がとる。……黒尾〉


「あ?」


〈・・・あの子をちゃんと守ってやれよ〉


「…分かってる」








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