第31章 黒猫の説教と極悪妖怪
「だいたいテメエは緊張感がなさすぎんだよ!!まぁ白布だったからよかったものを、牛島本人だったりサイアク天童だったらどうすんだよ」
『だって…会っちゃったわけですし~…ケーキもゴチになったし…痛い!!』
さっきの雰囲気の欠片もなくなった状態で黒尾さんは夕飯を作っている。あっ、ご飯はあたしが炊きました。
炊き終わったあたしはソファの上に寝そべってスマホを弄りながら黒尾さんと会話をする。んで、ケーキゴチになった~って言ったらプラスチックのコップが飛んできた。
「何がケーキゴチになっただ。それで連れてかれてたらどーすんだバカが」
『でも行きませんもん。』
「でもじゃねえ!!…はぁ、まぁいいけどよ…とにかく気を付けろよ?」
『はーい』
「あっ、あと研磨から情報な」
キッチンに立っていた黒尾さんがソファに近づいてきてあたしの隣に座った。
「お前、今後天童に会ったら絶対逃げろ。何があってもだ」
『・・・?』
いつになく真剣な黒尾さんの目。
天童さんに会ったら逃げろなんて言われても・・・
『あの人には…もう会いたくないです…、怖いし』
あたしは天童さんに傷つけられた腕を抑えながら言う。黒尾さんはあたしの肩を抱いて、それならいい…とつぶやいた
『でもなんで今更?』
「…危険だからだ」
ちゃんとした理由はくれなかったけど、黒尾さんの面持ちでなんとなくホントに危ないっていうことは分かった。