第27章 黒猫の生きる意味
『…ッ、はぁ…黒尾さ…』
「でも、最近その意味変わっちまったんだよな…」
黒尾さんは、トサカじゃなくなった黒髪をクシャっと掻いて少し照れくさそうな顔をした。
あたしの顔がキョトンという顔をしてたのか黒尾さんは今度はあたしの頭を掻きむしった
『わっ…何ッ!?』
「俺さ、最初はお前にはお礼を言うためを探してたんだ。7歳のガキならしばらくすれば何かしらの形で会えるって思ってたんだ。そしたら・・・」
今度は黒尾さんは、ベッドに座っていたあたしを抱き上げてベッドに全身をのせた。そしたら黒尾さんはそんなあたしの上に跨ってあたしを見下ろす。
『えっ…くっ、黒尾さん?』
「そしたら、あんとき俺のことおじさん呼ばわりしたガキが、こんないい女になって現れたら…なんか、無理だったわ」
『えっ…それって』
「夜琉・・・」
目の前にある黒尾さんの顔があたしの顔に近づいてきた。優しく触れた黒尾さんの鼻先があたしの鼻先にくっついた。黒尾さんの吐く息が優しく吹いてきた。そしたら今度はすぅっと黒尾さんが息を吸った。そして、黒尾さんの口からちょっと低い優しい声が聞こえてきた
「・・・夜琉、好きだ」