第4章 デビュー
「それじゃ夜琉ちゃん…じゃなくて紫乃ちゃん。最上階のお部屋で待っててね。お客さんが来たら連絡するから。それまでは部屋で好きにしててくれていいから」
とだけ言われ、あたしは1人エレベーターに乗せられた
及川さんや松川さん、岩泉さんからもらったものをすべて着るとなんと真っ青なことか・・・
でも、とても鮮やかなきれいな青
エレベーター内のミラーを見ながら、そんなことを思った
エレベーターから降りるとすぐに部屋の入り口
及川さんからもらったマスターキーを差し込んで中に入る
ここに入るのは2回目なのに、まだ慣れない
このお店のシステムは、文字通りソープ嬢とキャバ嬢を合わせたようなもの
各部屋に1人1人女の子がいて自分の好みの女の子のもとへ行って部屋でできることをする
2人でお酒を飲みながら語らったり触れ合ったり、もちろんベッドを使用した行為や浴室で洗いあったり、さらに部屋によってはTVゲームもあるためそれを楽しむ人もいる
そして、この最上階の部屋にはそれらがすべて完備されている
高いお金を払う分好きなことができるようにだろう
・・・だがしかし、
あたしは今だに分からない
なぜあたしがいきなり最上階クラスなのか
周りの同級生に比べたら容姿は恵まれているかもしれないけど・・・
この界隈にいるお姉さま方に比べたらまだまだ甘いと思うのに・・・
ピピピピピピピ・・・・・
部屋に設置されている電話が鳴りだした
『はい?』
《紫乃ちゃん、ご指名だよ》
・・・もう?!?!?!?!