第21章 蛇と妖怪と王様と
「…それより、夜王は何考えてんだ?元井闥山傘下のうちと同盟なんて。俺達と同盟組むならそれ相応の報酬がないなら俺は動かねえぞ?」
「…こうらしいッスよ」
天童は、蛇目の男・・・元井闥山傘下組織、戸美のリーダー大将優にピースサインを見せた
「・・・?200ってか?ずいぶん安く見られたもんだな。その程度で及川ごときに使われて…」
「2000だってさ」
「なっ…2000!?正気か!?」
「そのくらい本気なんじゃないンデスか?」
ニコニコしながらすでに動かない男をナイフで刺し続ける天童と何か考えている大将
しかし大将はすぐにスマホを取り出した
「沼井か?次のターゲットが決まったぞ。…あぁ、白鳥沢の…そうだ…分かった、話つけたらすぐ戻る。…あぁ、頼むぞ」
わずか数秒の会話だった
スマホをしまった大将は未だに解剖をやめない天童に近づく
「お前もやるのか?」
「うん、なんか楽しそう」
「…白鳥沢なのにか?」
「うーん、バレないようにやるよ。…こっそり拝借してる大麻みたいにね」
天童は仰け反って大将の顔を見る
こいつは、ただひたすら自分が楽しいことを自分が気持ちいことだけを追い求めていた
牛島についたのも、ただ強い人の下について楽しむため
白鳥沢にいれば、もっと楽しい解剖ができるとかそれらしい理由をつけているらしい
ただ殺しのテクや取引のやり手でもあるから、牛島もこいつを簡単には外さないようだ
でも最近は、白鳥沢の所有している大麻を勝手に使用したり牛島の命令を無視するような行為が目立っているらしく白鳥沢から敬遠されて始めていたころだから
だから、敵対しているはずの及川と大将達と手を組むことにした
本人曰く、
「今は、こっちから快感のにおいがするから」
らしい・・・