第19章 動き出す
ガラッ・・・
「へい…ってお前か」
「客に対してずいぶんな言い草ですね。頼んだものはできてますか?俺のと、牛島さんの」
店を訪れてたのは白鳥沢組の幹部の白布だった
彼は牛島の使いでこの店に銃の調整を頼んでいたのだ
「ったく、なんで俺がお前ら白鳥沢に武器造ってやらなきゃいけねえんだ」
「今は引退なされてこのようなお店を開かれているんでしょう。鷲匠総帥と肩を並べられていたころのことはよく聞いていますよ。」
「ふん…昔から気に食わん奴だった、自分の利益のために誰であろうともモノのように扱ってな…」
「…俺が入ったころは、総帥がお亡くなりになる直前だったのでよくは知らないですけど…」
白布はカウンター席に座りマスターに話しかけてる
マスターは、頭に白いタオルを巻いて手慣れた手つきで焼き鳥を焼いていた
「…そもそも、なんであなたは引退なされたんですか?」
「あぁ?まぁ…な、凶暴な烏を飼うのにはもう年取り過ぎたんだ。今は俺は若い力に任せるだけだ」
「…そうですか、まぁウロウロされたら迷惑ですし。じゃあ頼んだものもらって帰ります」
「まぁ待て白頭。」
「し…!?…なんですか」
「今日はお前に客だ。奥の座敷」
マスターが指さすのは、奥の小さな座敷部屋
俺に客って・・・まぁだいたい見当つくけど・・・というあからさまに嫌な顔を出して、白布は奥に入って行った