第19章 動き出す
「岩泉、及川ほっといていいのか?あいつ、ああなったら何するか分かんねえぞ」
「・・・いい。下手に首ツッコむとめんどくせえからな」
「でも・・・」
「いいって、いざとなったら俺がぶん殴って止めてやるから。今はいい」
「おぉ…年を重ねるごとに男前さが増してるな…」
「…いや、貫禄が増してる」
「お前らも少しは付けた方がいいぞ」
「俺は岩泉にはない色気を求めてるわけ♡」
「…花、お前及川に似てきたな…」
「それは嫌だ…」
3人は本社室でいつものような会話をしていた
でも、岩泉は及川の身を少なからず案じていた
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「もぉ!!岩ちゃんのバカバカバカ!!!なんで分かってくれないのさ!!」
及川は1人で夜の花街を歩いていた
通りすがる女たちが振り返って俺のことを見てるけど、今日は全然興味持てない
・・・そりゃ、夜琉ちゃんはびっくりするくらい紫乃さんに似てるからこそちょっと気の迷いがあったりするけど・・・
だから国見ちゃんに頼んだのに・・・!!
・・・もう、あそこに頼むしかないかな、ホントは嫌だけどな・・・
あっ・・・
あいつを使おっかな・・・
まだ生きてるかな、飛雄・・・