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いい子悪い子、愛しい子 《ハイキュー!!》

第18章 岩泉の願い




*****


岩泉さんの話を全て聞いていたら震えが止まらなくなっていた
及川さんは、本当に・・・


「そして及川は・・・」


「やめろ」


まだ続けようとする岩泉さんの言葉を黒尾さんが止めた
黒尾さんはいつの間にかあたしの横に座って膝の上に置いていたあたしの手の上に手を置いて握っていてくれた


「さっきから聞いてりゃ胸糞の悪ぃ話続けやがって。お前こいつの気持ち考えろよ。お前らの勝手な都合で家畜の豚みてえな扱いされて…あとは食われるのを待つだけってか?」


「…傍からみれば、確かに豚みたいな扱いかもしれないが…俺達もガキだったし、必死だったんだ」


「…まぁ、分かんなくもねえけどな…」


『あの…豚みたいはやめてください…あたしそこまで太ってないけどナチュラルに凹むから…』


ムッとしながらお兄さん方2人を睨むと、ちょっとだけ場が和んだ


「それで、お前は俺とこいつになんか言いてぇんじゃねえのか?」


「あぁ…そうだ。まずは夜琉、今の話をしたうえで言わせてくれ」


というと、岩泉さんはテーブルに手をついてあたしに頭を下げた。


「今まで、お前を騙してて…本当にすまなかった。あのバカに代わって謝る。」


「…そんな謝罪で済むと思ってるのか?」


「…思わねえよ、だから俺はお前をあそこから逃がすことにした。」


『…あの、あたし別に岩泉さんも及川さんも恨んでませんよ?』


「えっ…?」


あたしのその言葉に、岩泉さんは少し戸惑っていた


『だって、及川さんはたとえ殺すためでも優しかったし、青城の人達もみんな…だから、あたし逃げたくないです。殺されるなら堂々と殺されたいです』


と、岩泉さんを見てニカッと笑った
岩泉さんはそれを見て悲しそうな嬉しそうな複雑そうな顔をした



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