第17章 天国と地獄
俺は運転手の仕事をしながら、ある女を探していた
22歳の時には、小学校の周りを・・・
25歳の時には、中学校の周りを・・・って!!
俺はロリコンじゃねえからな!!!
・・・探してたのは、紫乃さんの実の娘の夜琉
及川いわく、彼女を使って白鳥沢をつぶすという考えだった
最初は俺たちみんな反対したけど、奴の心は変わらなかった
及川もホストをしながらそれらしい女の子を探した
そして、国見が入った時から俺達は一気にやりやすくなった
情報収集が得意だった国見が、ある女の子についての情報を持ってきた
高校生の女の子が、花街で売りをやっているという情報
それが彼女であるかは分からなかったけど、及川はその情報をもって花街で仕事をしていた
そしてあの日・・・
俺はBlue Castleの本社室ににいた
いつも通りデリヘルの注文がこないうちは俺は暇だからな・・・
その時・・・
「たっだいま~☆」
ホストの仕事をしてきた及川が戻ってきた
「おっせぇぞクソ川!!・・・ってお前誰だそれ」
「この子?さっき拾った子猫ちゃん♡」
ネコ・・・違う、お前・・・
ホントに見つけやがった・・・
『誰が猫ですか・・・』
そこにいたのは・・・紫乃さん
いや、紫乃さんより若くて可愛かった
紫乃さんのいいところを全部受け継いでいそうで、でも紫乃さんよりも我が強くて生意気そうで・・・
「ねぇ、君可愛いね~。名前は?」
『はぇ?…あぁ、天川夜琉です』
何もかも忘れている花巻は平然とその名を聞くが、俺達は確信した
彼女が・・・紫乃さんの娘・・・
「及川・・・あの子、どうするつもりだ?」
「・・・やっぱり岩ちゃんも思った?そっくりだよね~」
「・・・及川、まだあの人を・・・」
「今度は絶対に失わないよ。今度こそあの子を使って・・・俺の手元に・・・いてもらうんだから・・・」
「でも、殺すんだろ?」
「うん、そのためにいてもらうんだよ。俺の手元で・・・俺の手で・・・あいつらの目の前で・・・」
―――――殺してやるんだよ