第12章 黒猫の遊戯
梟谷のパーティに呼ばれてから3日後
「じゃあ紫乃ちゃんまたね~。」
『はーい、また来てね~』
今日もお客さんを相手にして・・・いつもと変わらない
手の傷は、まだちょっと痛いけど仕事に支障は・・・あるわ
手でしてって言われた時はちょっと困る。利き手の右は使えないし・・・
『はぁ…疲れた…もう帰りたい…』
なんて思うと、どうして来るんだろうね・・・
ピピピピピピピ・・・・・
きた・・・
フロントからのお電話
『…はーい、ただいま電話にでることができませ~ん』
〈あらら~?お姉さんそんなこと言っちゃって~。お兄さん泣いちゃうよ~?〉
と、いつもの松川さんとは違う声がした
どこかで聞いた胡散臭い声・・・
『…黒尾さん?』
〈よぉ、久しぶりだな。遊びに来たぜ〉
『はーい、待ってます!!』
電話を切って、着崩された服を着直して部屋をきれいにして黒尾さんが来るのを待った
最近は、メールもご無沙汰だったし久々に会えることがちょっと嬉しかった