第16章 知られたくない
日代君side
今日、宮原さん達、中島君達に会いに行くってさ
登校してそうそう、祐希に爆弾発言をされた
「もう一度言ってくれ。何だと?」
聞き間違いではないか、思わず尋ねた
「日代のことをもっと知りたいから、日代と長い付き合いの、red crashのメンバーに会いに行くことになったらしい」
「…。なんてこった」
「あれ、現役のときの何か知られたくないことでもある?」
「いや、別に俺が入ってから途中までは別にいいんだけどよ。」
俺の答えに祐希はしばしの間沈黙した。
こいつは、小学んときから俺のこと知ってっから、思い当たる節があるのだろう
「そんなに宮原さん達に知られたくない?」
「ちょっとな。そんなことねぇのはわかってるんだけどよ、もしかすると軽蔑されねぇか心のどっかでびびってる。」
「大丈夫だよ。お前とであって間もないうちに打ち解けたやつらだぞ」
確かに。red crashのやつらや、祐希以外は、俺の外見にびびって、全く関わらないか、話せても打ち解けるまでそうとうの時間がかかる
宮原をバイクで送ってやったり、拉致られることがあったから俺のことを知ってもらえる機会ができ、仲良くできた
これは奇跡的なことかもしれない
「それに余計な気をつかわせたくないしな」
祐希はさっきから辛気くせぇ顔をしていやがる
「あのな、そもそもお前の経歴からして、気をつかわないでいいやついるか?そもそも誰だってお互い知られたくないことぐらいあるだろ」
ため息をつきながら言われた言葉に、俺は同意するしかなかった
「でもやっぱりあの事は絶対に知られたくねぇ。あんな事言ったら、嫌われると思う」
「…。まぁ、時期を見て言えばいいんじゃない?確かにそれは俺も言いにくいかもな。でも、日代がネガティブに考えすぎな気がするけどな」
宮原に嫌われたくない。一時期はみんなに嫌われてもしょうがねぇ、と思っている時があった。でもどうして彼女にはこんなにも嫌われたくないんだろう
やけになっていたあの頃の自分を思い出しながら、俺は首をひねった