第11章 ご対面
「宮原さん。」
いきなり、声をかけられてびっくりする
「はっ、はい!?」
思わず声が裏返ってしまった
「メール、後で送ってくれよな。俺のメアド知ってんだろ?俺、宮原さんのメアド知らねぇから」
「えっ、でも、向坂から送られてきたんでしょ?」
「そんなん、カウントされねぇよ。友達として知り合うんだから、本人が送ってこい」
日代君に真顔で言われる。確かに。これは無神経だったかも
「じゃあよろしくな。お邪魔しました」
日代君は今度こそ家へ帰った
「父さん、何かおっさん臭いよ。さっきの」
明人が笑いながら言う
「まぁ、いいじゃないの。日代君も何か吹っ切れたみたいだし。それに心春がテレてる珍しいシーンが見れたしね。」
お母さんがニヤニヤ私の方を見ながら言った
「まさか、日代君に気があるのか、心春!」
お父さんが驚いている
「まさか、出会って2日でそんなことないない」
なぜか私は全力で否定してしまった
別に「そんなわけないじゃーん。何言ってんの」って普通にいつもなら返せるのに。なんでだろ
「それにしてもあんな恐いかっこうしてなかったら、絶対日代さんモテるよ。さっきのメアドのくだり聞いた?」
明人がお母さんと同じような笑いかたをしていて、何だかこの二人には似かよっているものがあるに違いないと確信した