• テキストサイズ

私達は偽者シンデレラ

第36章 危機


「いくら雅が心配だからってはやまんなよ。そんなことしたらもうお前、取り返しがつかなくなる。」



と大学生くらいだろうか。茶髪に染めて、爽やかな雰囲気を漂わせる青年が立っていた。


スマホから聞こえてきたものと同じ声だったので、ああ、この人が林さん何だとすぐにわかった。



「でもっ…。日代君今…。」



「大丈夫。」


一方的に攻撃されていて、大変なんです。



と言おうとしたら、林さんに話を遮られる。




「俺が加勢しに行くから。ただ、お前は俺たちがここを出るときに素早く逃げれるよう、日代を運ぶときに手伝って欲しい。」



「はい。」




そうだ、林さんは雰囲気ではわからないけれど、とても喧嘩が強いんだった。



日代君が一番尊敬していて、頼りにしている人。



私も彼を信じて脱出するときのことを考えよう。



林さんが向坂の方へと歩いて行く。


私はその後ろ姿を見ながらぎゅっと手を握りしめた。





/ 206ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp