第26章 夏祭り
文化祭や期末テストなど、学校行事がたびかさなったため、夏休みまでの日々は飛ぶように過ぎていった
日代君とも連絡を取ることしかできず、早く夏休みになってほしいと夏祭りが待ち遠しくなっていて、修業式が終わった後はこれからの予定のことで頭が一杯だった
「そういえば心春。」
「ん?」
「日代君にはいつ告白するの」
藍那の質問によって我にかえる。
「さ、さぁ。まだ先かな。」
「ダメだよ、先延ばしにしてたら。私ら来年は受験だから遊ぶ暇が無くなっていくし、日代君に思いを伝えないまま、お互いが違う県とかに進学したらチャンス無くすよ!?」
…。確かに他校の人で、受験も重なればなかなか会えなくなる。
そのまま離れてしまっては寂しいな。
「それに早く告白しておけば、相手に好きだってことがわかってもらえるし、アタックだってもっと積極的にできる日が多くなるでしょう?」
それにも一理ある。いつかは日代君に告白したいって思っていた。でも、思うだけでは何も起こらないもんね。
「私、夏祭りに告白する。」
私がそう言うと、藍那と由梨花が拍手した。
「頑張って!」
「私も応援してるから」
「うん、ありがとう。」
決めてしまった。ついに、告白することにしてしまった。
私は頭が緊張のあまり、混乱してきていることに気がつく。
一生懸命おしゃれしていこう。
浴衣来て、メイクして。
日代君に少しでもかわいいって思ってもらえるために。