第4章 早いけれど帰ります
でもやっぱり何か怖い。
周りにいる数少ない男子が草食系で、線が細いから、こんな近くにいるだけで威圧を感じる男子なんてめったにあったことがない
放っているオーラで負けそうな気がする…
藍那はもともと男子とも普通に接するから、もうノリノリで歌歌ってるし、由梨花も彼氏がいるからラブラブしてるし。
ノリについていけてないのは私と、静かにコーヒー飲んでる日代君だけ。
何だか微妙に気まずい。
日代君に話しかけた方がいいのかな
でもなんて話せばいいのかがわからない
あなたの髪の毛いけてますね、とか…?
…苦しまぎれすぎる
私も日代君と同じように、ひたすらドリンクを飲むだけになってきた。
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もうこれで三杯目お腹がドリンクだけで一杯になってきた。困ったな…
その時、ケータイの着信音が鳴った。どうやら電話のようだ
「ごめん、電話」
私は部屋を抜け出して通路に出る。どうやらお母さんからの電話だ
「もしもし」
『心春っ!明人が、明人が事故にあったって…!』
そのお母さんの言葉で私の頭の中は真っ白になった