君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】
第8章 司馬の場合
おあつらえ向きに、今日のラインナップはなかなか良いバンドが名を連ねていて。
お気に召すかは心配なところだけれど、盛り上がれる曲が多いから、それなりに楽しめるかなと気を良くした。
というか、俺が教えた事を覚えててくれた事が嬉しかっただけだったりして。
「じゃあ放課後に案内してください。」
ぺこりと頭を下げる××さん。
律儀だなぁ。彼女ならそんな頭下げたりしなくていいのに。
でもまぁ、1つだけ気をつけなくちゃいけないことがあって。
俺は身振り手振りで注意点があるということを伝える。
「ん?なんかあるの?」
こくり、頷く。
俺は自分の制服をつまみ上げた。