君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】
第4章 休み時間
「おーいお前ら、そろそろ授業始まるぞー。」
「あっ、はーい。」
先生が僕達の横を通り過ぎて、○○ちゃんとの時間の終わりを告げた。
○○ちゃんは壁から体を離して教室に戻ろうとする。
「えー。もう行っちゃうのー?」
「そりゃあ授業ですから。」
「ヤダー。授業なんて退屈だもん。もっとお話するー。」
ぷくーっと膨れっ面してみせると、困った顔して笑う○○ちゃん。
まだ帽子を被ってない僕の頭をぽんぽんって、まるで子供をあやすように撫でた。
「じゃあ今後、ゆっくりそのゲームしよう?」
「いいの!?」
「うん。あたしもやりたい。」
「わーい!約束!」
小指を差し出すと、○○ちゃんも出して来て、指切りげんまんした。
細い指と、ちょっと名残惜しいけどお別れを言う。
「○○ちゃん、約束だからね!」
「うん!じゃあね!」
○○ちゃんは小走りで自分の教室に戻って行った。