第7章 四日目
「泣き虫~泣き虫~!!」
ティム君も一緒になってユメを指差し笑う。
そんなティム君の頭をお母さんが「こら」と言ってペシリと叩いた。
それを見て皆が笑った。
ユメも泣きながら笑った。
トランクスのことをわかってくれる人がいた。
嬉しくて、嬉しくて。
……胸の奥に、重く圧し掛かっていたものが、どうしようもなく熱く、キレイに解けていくのがわかった。
良かったね。トランクス……!
本当に、良かった……!!
そしてその後も、来訪者を知らせる音が、引切り無しにカプセルコーポレーション内に響いた。
皆、トランクスに感謝する者たちだった。
リィナちゃんは何度もトランクスと遊んでいるところ邪魔され、その度ほっぺたを大きく膨らませていた。
こんな忙しい日は何年ぶりだろうと、ブルマが嬉しそうにぼやいていた。
トランクスはというと……未だ実感が湧かないのか、嬉しさより、戸惑いの方が大きいようだった。
――きっと、もう大丈夫。
皆がトランクスのことをわかってくれる日も、そんなに遠い未来じゃない。
ユメはそんな確信を胸に抱いた。
そして、出来ればその日もそばにいられたら……そう、小さく願うのだった。