第9章 波多野 ルーム
~ 波多野side ~
回診に入った ある病室 。
「 具合 どうですか ? 」
この人は足を骨折しながらも 、自力で病院に来た ツワモノ 。
時「 早く動きたくて ウズウズしてますよ 」
「 ふふ 、まだダメですよ ? 一応 、全治2ヶ月なんですからね ? 」
時「 わかってますよ 」
この人 、探偵をやってるらしい 。
探偵って 骨折するほど動くんだ ...
「 あの 、探偵されてるんですよね ? どんなことするんですか ? 」
俺は 、面会の方用の椅子に座り 、話を聞いた 。
時「 あー 、基本何でも屋 ... ですね ... (笑) 」
「 浮気調査とかも するんですか ? 」
時「 しますよ 、大変なんですよー (笑) 」
探偵って ... 、カッコイイ ...!
そんな何でもない会話をしていると 、他の患者さんの 手術の時間が迫ってきた 。
「 あ 、ごめんなさい 、時間だ ... っ 」
時「 いえいえ 、また話して下さい っ 、俺 話し相手いなくて ... 」
「 ふふ 、いつでも来ますからね 」
そう言って 、病室を出た 。
... 久しぶりに こんなに楽しく話したな ...
その日の手術は 無事成功 。
それから 何度か回診の度 、時多さんと話するようになった 。
俺も 、時多さんとの話 ... 、いや 、回診が楽しみになっていた 。
普段は聞けない探偵の仕事の話 、プライベートなこと ...
俺はいつの間にか 、時多さんに会いたい 、もっと話を聞きたいと思うようになっていた 。