第5章 成瀬 ルーム
~ 成瀬side ~
この人なら ...
そう思うと 、身体が勝手に松本さんを求めていた 。
松「 ベッド ... 、行ってもいいですか ? 」
「 ... はい ... 」
ベッドしか置かれていない 、シンプルな寝室へ向かい 、2人でベッドに腰掛ける 。
松「 あの ... 、凄く今更なんですけど ... 、いい ... ですか ... ? 」
本当に ... 、凄く今更 ...
でももう 、覚悟は出来てますよ 。
だから 少し仕掛けてみる 。
松本さんがどんな反応をするのか ...
「 ... その為に 、寝室へ来たんでしょう ? 」
そう言うと 、松本さんが目を見開いて 、
松「 そう ... でしたね ... 」
僕の身体を 、ゆっくりと押し倒した 。
見上げると 松本さんの綺麗な顔 ...
その顔は 、我慢が出来ないといった表情だった 。
いつの間にか Yシャツのボタンが1つ1つ外され 、少しずつ肌が露わになっていた 。
「 や ... っ 」
普段裸を見られるのは平気なのに ... っ
急に恥ずかしくなって 、松本さんから目を逸らしていた 。
松「 こっち ... 見て下さい ... 」
優しく顎を掴まれ 、上を向かされる 。
松「 今は何も考えないで ... 、俺の事だけ見てて下さい っ ... 」
あぁ ... 、それは 僕もそうしたい ...
でも 今の立場 、これからの事 、過去 ...
それを考えると 、後悔という感情が頭をよぎるんです ...
「 ... 貴方の事だけ ... 、考えたいんです ... 」
思わずそう漏らしていた 。
すると 松本さんはふわっと微笑み 、
松「 ... 俺の事しか考えられないようにしてあげますよ ... 」
そう言って 、今度は 深くて 甘美なキスが降りてきた 。
必死についていこうと 、舌を懸命に絡めた 。
と 同時に上がる水音 ...
その音すらも 、甘い刺激として耳に伝わっていた 。