第4章 御村 ルーム
~ 御村side ~
はぁ ... 、全然集中出来ねぇ っ ...
山「 御村くん っ 」
後ろの席から 、小さな声で俺の名前を呼ぶ 。
「 ... なに っ ... 」
やべ ... 、声上ずった ...
言いながら後ろを振り向く 。
山「 今日遊びに行ってもいーい ? 」
そう聞くコイツは 、少し首をかしげ 、可愛らしい笑顔を浮かべている 。
「 いい けど ... 」
山「 やった ♪ 」
あー 、もう 、なんだよ ... 、可愛すぎ ...
恐らく紅く染まっているであろう顔を隠すように 、前を向いて座り直した 。
ー 放課後 ー
それからの授業には 、一切集中出来ず 、ずっとアイツの事を考えていた 。
山「 御村くん っ 、帰ろ!」
「 お 、おう ... 」
学校を出て 、2人で並んで歩く 。
コイツはベラベラと話しているが 、俺の耳には届かない 。
山「 御村くん ? 」
「 え っ ? 」
山「 お家こっちでしょ ? 」
あまりにも考えすぎて 家の場所を間違えるなんて ...
絶対変だと思われてるよな ...
なんとか 家に着き 、2人でリビングへ行く 。
山「 ねぇ 、御村くんさぁ ... 」
ソファに並んで座る 。
山「 何か悩みでもあるの ? 今日様子おかしかったから ... 。話 、聞くよ ? 」
コイツ 、こーゆーとこだけは 、敏感なんだよな ...
全部お見通し って訳か ...
「 お前さぁ ... 、好きなヤツとか ... いるの ? 」
山「 え ? ... いるよ ? 皆大好きだよ ... ? 」
「 そうじゃなくて!... 恋愛の方で ... 」
あぁ ... 、コイツそこは鈍いんだよな ...
「 俺は ... いるよ ... 」
山「 え ? 」
「 実はさ ... 、俺お前が好き かも ... 」
チラッと横目で見ると 、案の定固まっている 。
「 ... ごめんな 、このまま 、友達でいいから ... 」
山「 ... 御村くん ... 。ありがとう!」
ガバッと抱き締められる 。
... 何事ですか ... ?