第3章 佐々倉 ルーム
~ 大野side ~
あの日から数日 ...
俺達が出会って 身体を重ねてから今日まで 、連絡はもちろん 、店に行ってもいなかったが ...
今日久しぶりに行こうと思っている 。
少し緊張しながら 店の扉に手をかけ 開いた 。
佐「 いらっしゃいませ ... 」
俺に気付いた佐々倉さんの動きが一瞬止まった 。
佐々倉さんの目の前のカウンターの席に座った 。
「 ... お久しぶりです ... 」
佐「 ... お久しぶりです ... 。何にしましょう ... ? 」
「 ... お任せで ... 」
佐々倉さんは 、どんな気持ちなんだろう ...
美しくカクテルを作る様子を見ながら 、ぼんやりとそう考えていた 。
スッと差し出された琥珀色のカクテル 。
佐「 ... アフィニティ です 」
確か意味が ...『 触れ合いたい 』...
ゆっくり佐々倉さんを見上げると 、少し照れた様な表情を浮かべて微笑んでいた 。
紅く染まっている頬は 、店の照明で隠されている 。
俺は 黙ってこくりと頷いた 。
それから俺達は付き合うようになり 、毎晩のように 、カクテルのような甘い夜を過ごしている ...
« The END »