第2章 リハーサル前

「さっきの叫び声は何？」

「な、なんでもないよ！」
（里絵にバレたらなんか文句言われそうな気がするんだけど）


「何を隠してるんだか」

「隠してなんか！！」

「……隠してるよね？」

「っ……」


里絵が睨むと怖いんだけど……
でも、なんとか誤魔化さないと


「里絵こそ……隠し事してたやん」

「……天のこと？」

「そうだよ！私が天の事が好きって知ってるくせに！！」

「知ってるから黙ってた」

「え？」

「天はダメだよ」

「なんで？！」

「性格が悪いから」

「そんな事ないよ！　優しい人だよ。
昨日だって私のダンスや歌い方とか色々と教えてくれたもん」


天はめっちゃ優しい人だよ
呼び捨てにしてたのだって怒らないで、逆にいいよって言ってくれたし。

やっぱり、天は天使のように優しい人なんだよ

それなのに里絵ったら
なんでそんなに目の敵にするんだろ？




「、そろそろ準備して。リハに遅れちゃうから」

「うん、わかった」


今日は天も観に来てくれる事だし、ゲスト出演とはいえ頑張らねば！！