好きになったっていいじゃない【アイナナ】R18*完結*
第8章 グルグルまわる
「ちょっ!!!!」
ちゅう……
私のおでこにちゅう……
「ねえ!どうしたのよ?」
「あ?」
「あ?……じゃなくて!!お蕎麦!!」
「……そば?」
「口の中に入ってないから!!」
「へ?……うおっ!!」
テーブルには無数の蕎麦が散らばっている。
なんでこんな事になってるの?
「どうしたの?さっきからおかしいよ」
「べ……別におかしくない……よ」
「明らかにおかしいだろ。なんかあったのか?」
楽さんお願いだから突っ込まないで。
私の目の前に座っている天を盗み見ると平然とした顔でお蕎麦をすすっている。
さっきのチュウは私の夢だったのかな?
もしかして……
「妄想……?」
「妄想?、妄想してたの?」
「してないから!!」
「?わけわかんない」
いつもと変わらない様子の天は、美味しそうに海老天をほおばっている。
もぐもぐと食べている姿が可愛いくて、はぁぁんとなって体の力が抜けそう。
いや、待て。
もしかしたら、おでこにチュウは本当に私の作りだした妄想だったのか?!
「……だからお蕎麦が口に入ってないって」
「本当にどうしたんだ?天、なんか知っているのか?」
「さあ?ボクにもわからないよ
(そうだよ、。もっとボクの事で頭の中を満たして。ボクを1人の男として意識してよ)」