好きになったっていいじゃない【アイナナ】R18*完結*
第6章 ご褒美?
無事にレコーディングを終えた私は、なぜか楽さんの運転する車の後部座席に座っていた。
「なんで助手席に天を乗せなくっちゃいけねぇんだよ」
「隣りがボクで不満みたいだね」
「当たり前だろ」
「ボクだって好きで助手席に乗ってるわけじゃないんだけど」
「じゃあ後ろに行けよ」
「後部座席に3人で座れって?」
「ちげーよ!」
「そんなに里絵の傍にいたいんだ」
「当然だ……イテっ……!」
文句を言っている楽さんの頭を真後ろに座っている里絵が頭を軽く小突いている。
「あんたはアイドルとしての自覚を持ちなさいよ!」
「なんでだよ!惚れた女を隣りに乗せて何が悪いんだよ」
「楽ってバカだよね」
「私もそう思うよ」
楽さんって素直な性格なんだろうな。
アイドルなのに自分の気持ちに正直すぎるっていうか……
(スキャンダルを恐れないのかな?)
それだけ里絵に惚れてるって事か?
横目でチラッと里絵を見るとほんのり頬を染めていた。
口では文句を言ってるくせに楽さんの言葉が嬉しいんだ。
「いいな里絵は……」
「なにがよ?」
「楽さんに愛されてるよな」
「っ……!……バカ言わないで」
「里絵が乙女になってる!」
「もう……!からかわないでよ」