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Volleyball Boys 《ハイキュー!!》

第36章 ★私の彼氏は狼君。《京谷 賢太郎》




~オマケの1コマ~


【NO side】


部活中に京谷が蒼井に熱烈なキスをする事件の翌日の放課後。いつもなら遅れて来る京谷が、初めから練習に参加していた。

「狂犬ちゃーん!及川サンのトスをちゃんと受ける気になったのカナ?」

「………」

「京谷、戻ってきたからには、しっかり周りに合わせてやってもらう」

「ウス…」

とまぁこんな具合に、いつも通り及川をスルー、いつも通り岩泉に従う京谷。んぎぎぐぎ…っと歯軋りする及川。

その時、体育館のドアからオーイと声。声の主は蒼井で、手には大量のタッパ。

『野郎共に差し入れだぞ~!』

「「「うぇーい!」」」

"野郎共"と呼ばれようが、彼らには関係ない。蒼井の手には"女子の手作り"という付加価値のあるハチミツレモンがあるのだから。

『あれ、賢太郎は食べないの?』

「…海宙」

『どったの?』

名前で呼ぶなんて、珍しい。そう思いながら蒼井が京谷に歩み寄ると、京谷は蒼井の腕を掴み、引き寄せる。そしてそのまま腕の中に閉じ込める。

『お、賢太郎?』

「ちょ、岩ちゃん、テジャヴュ!?」

「昨日も見た気がすんぞ」

そんな会話をよそに、京谷はぎゅうううっと蒼井を抱きしめる。そして一言。

「差し入れ、もう持ってくんな」

「「「えっ!?」」」

その他部員、唖然。そして次の瞬間、ブーイングの嵐。そんな中で蒼井はクスリと笑った。

『分かった。そうするね』

「「「ゆーこと聞くんだ!?」」」

『え、だって。賢太郎イヤがるし…』

けろりとして言う蒼井に、及川が苦笑しながら言った。

「狂犬ちゃん、ホント束縛強いねぇ」

黙る京谷を見て、笑う及川。何を思ったか、京谷は蒼井のワイシャツのボタンを外す。

『っえ、あ、賢太郎っ、ちょっと///』

「海宙、俺のなんで」

見せ付けるのは、首筋に咲く赤い華。しかも1つではない。赤面、口笛、苦笑いなど、それぞれに反応を見せる部員たち。

『けんたろおぉぉぉおっ!!!』

真っ赤になる蒼井の叫び声が、体育館にこだまする。ゼンゼン草食動物じゃないしむしろ肉食獣だし!と、蒼井は思うのであった。




              今度こそEND.
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