Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第2章 ☆俺にくださいッ!《西谷 夕》
【蒼井 side】
いつからだろうか
後ろ姿をカッコいいと思うようになったのは
いつからだろうか
その背中が逞しく見えたのは
いつからだろうか
無意識に目で追うようになったのは
* * * * * * * * *
「海宙ーっ頼む!」
『なんで私なのさ!?』
「頼めるのが海宙しかいないんだよ!」
『そんなの同じクラスの女子に片っ端から訊いて回ればいいでしょ!?』
「年下が良いって龍が!」
『なんで田中先輩が出てくるのよ!?』
「とにかく、頼むからな!」
『ちょっと!』
…初っぱなからうるさくてスミマセン。
烏野高校1年1組は今日も平和。…なハズだったのに、どっかの誰かのせいでぶち壊しにされました。
まったくもう、夕ってば…
私の手には、押し合いへし合いでクシャクシャになった紙。"入部届け"と書かれたその紙には、綺麗とは言えない、雑な字で出かでかと名前が書かれている。
バレー部マネージャー希望
蒼井 海宙
『あーもう!夕のバカーっ!』
お昼休みの校舎に、私の叫び声が響いた。