第10章 ★アナタとワタシ《影山 飛雄》

【蒼井 side】


彼に抱かれたあの日から、

毎日のように身体を求められる。

家で、教室で、更には部室でも。

私は彼の、所有物。


少しずつ痩せるような、

生気を無くすような、

そんな私をみんなは心配した。

それでも笑顔で、大丈夫、と。


アナタはワタシで、

ワタシはアナタで、

どちらが欠けてもダメなの。


さぁ、今宵も

狂ったように踊りましょう。

狂気に犯された

彼に愛されましょう。


そうしてワタシは、

彼色に染まっていくの。


ああ、飛雄

愛しているわ―――




　　　　　　　　　　　　　　　　　　END.