Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第9章 Are you ready?《黒尾 鉄朗》
こっちを凝視するクロくん。その頬が、次第に朱に染まっていく。
「お前、今なんて…っ///」
『へ、や、あの…///』
つられて私も赤くなる。クロくんは私の前にしゃがみ込むと、じっと見詰めてきた。
目の前にはクロくんの瞳。そこに映る私は、やっぱり赤くなっていた。
「今、好きって言ったよな?」
『いっ、言ってない!』
「いや、絶対言った。マジで聞いたもん」
『す、好きかもって言った、だけっ///』
プイッとそっぽを向くと、あごを掴まれクロくんの方を向かされる。
「やっぱ、俺のこと好きだろ?」
『~っ///』
その真っ黒な瞳に吸い込まれそうで。藍色に染まった夜空のような黒に、光が反射して星みたいに輝く。
そんなに見られたら、私…
「俺は、好きだぜ…?」
クロくんは照れながら、でも、私の目をしっかり捉えて言った。
クラスメートの前ではおちゃらけて。
ちょっと意地悪でニヒルに笑って。
バレーに打ち込む姿は真摯で、真っ直ぐで。
そんな貴方に恋する、5秒前。
―――Are you ready?
さあ、恋を始めましょう。
END.