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恋ぞつもりて(裏)~声優さんと一緒~

第45章 heat(裏)


空調で少し冷えた体。

ヒンヤリとした感覚を覚えながら、頬に触れた指を首筋へ…。

冷えた頬とは違い首筋は少し温かい。

シャツのボタンを外すと、露わになる胸元。

シャツと肌の間に手を滑り込ませ鎖骨、肩と撫でる。

邪魔になったシャツを脱がせ、私もトップスを脱ぎ捨てる。

「あやめちゃん…」

一言呟き、触れずに私を見つめる。


その視線に耐えられず、逃げるように抱きつく。

「自由…そんなに見ないで…」

背中に手を回した手に力を込める。

すると私の背中に手を回し、グッと抱き付かれる。

「だって。」

「夢でも見てるみたいなんだ。」

「何度も何度も触れてきたけど…」

「でも。」

「今までとは違う…」

「少し前までは、思った瞬間に行動に移せたのに…」

「どうしてだろう。」

「こうして、抱きしめるのが精一杯なんだ。」

「心臓が煩くて仕方ない。」

胸に耳を寄せれば、いつも以上に早い鼓動。

「私だって…」

自由の心拍を聞きながら、瞳を閉じて小さく呟く。

「本当に?」

コクッと頷けば、肩に手を添えられベッドに縫いつけられる。

瞼を開けば、天井と瞳に熱を帯びた瞳。

「聞かせてよ。」

言い終えるとすぐに、自由は私の胸に耳を寄せる。

少し温かい耳。

冷えた体にじんわりと熱が広がる感覚。

「本当だ。」

「一緒だね。」

自由の熱を分けて貰ってるみたい。


「自由…お願い。」

「もっと私に触れて。」

自由の指に自分の指を絡める。

貴方の熱を私にちょうだい。


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