第44章 admit
「あやめちゃん。」
「俺さ。ずっとずっとあやめちゃんが好きだった。」
「今まで、自分の事ばかり。」
「いつもいつも自分の気持ちを押しつけてた。」
「ごめん。」
「いつも自分の事しか考えられなくて、ごめん。」
「ちゃんとあやめちゃんの気持ちに向き合ってなかった…。」
「ね?あやめちゃん。」
「俺の気持ちはあやめちゃんの重荷になってない?」
「もし…もし…そうなら…」
「諦めるのは自信無いけど…」
「気持ちを抑えるように…努力する。」
潤む瞳に胸が苦しい。
私はどれだけこの人を傷つけて来たんだろう。
臆病になった理由も含めて私を愛してくれた自由。
はっきり答えを出せない私を、それでも想ってくれた。
辛いときも傍に居てくれた。
寂しい時も寄り添ってくれた。
怖かった時は守ってくれた。
そして、いつも愛の言葉を囁いてくれた。
今度は、私が自由を支えたい。
傍に居たい。