第38章 starlit sky
ステージ横でスタンバイする。
上映が終わり次第、始まるトークコーナー。
指示を待ちながら、少し離れたステージの様子をモニターで確認する。
パタパタと足音が聞こえた。
「すみません!遅くなりました!」
「あ。良平さん。おはようございます。間に合って良かったですね。」
振り返ると、肩で息をして腕で額の汗を拭う人。
メイクさんが団扇でパタパタと風を送り、タオルで汗を拭き取る。
「木村さん!走らないで下さいよ!」
「せっかく汗が引いたのに…」
「メイク直しますよ!」
そんなやり取りにクスッと笑ってしまう。
やっと良平が見られるようになった。
今度は、普通に話せるかな?
「ん?」