第21章 sigil(裏)
グッタリと力が抜け、私のカラダにもたれる。
「はぁ…はぁ…」
右手を背中に手を回し、左手で髪を撫でる。
未だにビクンと脈打つと奥に注がれる感覚を覚える。
『好き』…なんて最後に言われたのは…
思い出さないように首を振る。
自由が、こんなに私を想ってくれてるなんて知らなかった。
自由が私を好き…
人に好意を持たれるって、嬉しい事なんだ。
そう思うだけで、自然と笑みがこぼれる。
「?」
「あやめちゃん…?何で笑ってるの?」
「もしかして…先にイったから…?」
少し焦ったように目をキョロキョロさせる自由。
「うぅん。そんなこと無いよ。」
「自由が『好き』って言ってくれて嬉しかった。」
「ただ…その想いには…」
そう言うと、自由は唇で私の口を塞ぐ。
「んっ」
「言わないで…分かってるから。」
「ただ…これだけは言わせて。」
「俺は、今までもこれからもあやめちゃんが『好き』だよ。」
少し切なそうに微笑む。
「自由…ありがとう。」
「こちらこそ。」
そう言って、私のナカに入っていたモノをズルッと引き抜き再び私を抱きしめ胸元に顔を埋めた。