第21章 sigil(裏)
乱れた白いシーツを間接照明がオレンジ色に照らす。
背骨に肩甲骨。
薄暗い照明が、妖艶さをより一層際立たせる。
背中に見つけた付けた覚えのないシルシ。
「ふぅ~ん?」
「自由?何?」
軽く後ろを振り向きながら、俺の様子を窺う。
「あやめちゃんってさ。」
「他にオトコいるの?」
「………。」
「あ。言わなくて良いよ。」
赤いシルシに口を付けて強く吸い上げる。
「っ!?」
「ちょっ…自由!何してるの!?」
「んんっ…」
吸い上げて、赤くなった箇所をペロッと舐める。
体がビクビクッと震える。
「ふぅん。俺より向こうの方が詳しいんだ…」
「少し妬けるな…」
クルッとあやめちゃんを仰向けにさせて、見つめる。
「なっ…何?」
少し怪訝そうな顔を見せる。
「あのさ。あやめちゃんってどこが一番感じる?」
「!?」
「ここかな?」
チュッ…チュッ…っと音をたててあやめちゃんの良い所を探す。
首筋…鎖骨のくぼみ…
二の腕…
右の胸…左の胸…
腰…お臍…
太股…
膝の裏…
触れたとたんビクッと動くあやめちゃん。
クスッと笑って、先に進む。
ふくらはぎ…
足首…
足の甲…
親指を口に含んで、舌で味わう。
足の裏に舌を這わせて、身をよじる姿に舌舐めずりをしてしまう。
軽く歯を立てると、ガクガクと腰が揺れる。
「膝の裏…と、足の裏ね。」
「覚えておくよ。」