• テキストサイズ

ワタシの王子様【おそ松さん】

第7章 童話のような


カ「……ずっと探していた。」

「…え?」

胸から口を遠ざけ、私の顔を両手で包み込み、

すぐ正面にカラ松くんの顔があった。

カ「…欲しかった…いつも部屋から見える、自由の女神が。だから…」

カラ松くんの目には涙が浮かんでいた。


ようやく、彼が溜め込んでいたものが私には理解できた。


「まさか…カラ松くんが、あの時の…?」

カ「そうだ。城から逃げ出して、お前を手に入れるにはああしなければならなかった…だか、それはお前の人生を狂わせるものだと後に気づいた。」





あぁ…そうか。

彼はわざと城を出た。

そして、きっと この城の掟を知っていたのだ。

そうすれば私は牧民から、奴隷へとなる。


彼の台本は完璧だったということだろう…


私が悲しむこと以外は。



カ「過去には戻れない。が、同じ過ちは繰り返さない。」

「…っひっく…う…ぁあ…」

カ「泣かないでくれ。これからはオレが幸せにする。

〇〇…俺とともに笑い、そして未来を歩もう。」

どうすればいいのかわからなかった。

カラ松くんが、私の両親を殺したも同然…?
だけど彼は私と結ばれたかった…?


わけがわからない。


私は過呼吸になってしまった。


カ「おい?〇〇?……っ…りしろ!……いっ!」

遠のく童話の王子様の声……


しかし私は自分の過去に負けてしまったらしい。

また、目の前が暗くなっていった。
/ 53ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp